練習時間が増える最強自宅用アンプ『BOSS KATANA-AIR』レビュー

特撮ソングカバーバンド『海賊版戦隊セイクリッドヘキサゴン』のギタリスト、ヤマシタです。

コロナ禍の影響で、自宅でギターを弾く時間が増えた人は多いのではないでしょうか。また、それに乗じて自宅の機材パワーアップを目論んでいる人も多いでしょう。

そうなると当然増えるよね、ラクダ色ワンピースの女に会う機会が

このご時世もあって母親より会う回数が多い。お世話になりっぱなしなのでもうちょっとオシャレな服を買ってあげたい所存。

さて、私も自宅練習用のアンプとしてBOSSの『KATANA-AIR』を購入しました。

もちろんサウンドハウスでね(忖度)。

そんなKATANA-AIRを実際に使ってみた感想ですが、自宅練習用のアンプとしては最強だと思っています。

本記事ではその理由を説明するので、自宅用アンプ選びの参考にしていただければ幸いです。

KATANA-AIRが自宅練習用アンプとして最強な理由

購入した『KATANA-AIR』

KATANA-AIRが自宅練習用アンプとして最強だと思う理由は以下の2つです。

  • 理由1:練習時間が増える
  • 理由2:機能が自宅練習用に特化している

実際に使用してみてわかったんですが…このアンプを使っていると練習時間が増えるんです。そんなことある?アンプだよ?これ。

あるのよ、これが。

その理由を説明する前に、まずは簡単にBOSSのKATANA-AIRの特徴を紹介します。

KATANA-AIRは、ケーブルを一切接続することなくギターの演奏を楽しむことができる、世界初の完全ワイヤレス・ギター・アンプです。BOSSが独自に開発した最新のワイヤレス・ギター・テクノロジーにより、ギター・ケーブルを接続する煩わしさ無しに、いつでも気軽にギターを弾くことができます。電池駆動に対応しており、電源コードも接続する必要がありません。さらに、KATANA-AIRとスマートフォンをBluetooth®接続すれば、音色のワイヤレス・エディットに加えて、スマートフォンに保存された楽曲のストリーミング再生も可能。これまでギターを演奏する際には常に必要だったケーブル類から完全に解放された、全く新しく自由なギターの楽しみ方が実現します。

BOSS – KATANA-AIR | Guitar Amplifier

公式サイトによると、推しポイントは完全ワイヤレスであることのようです。

その中でも大きな特徴を一つ説明すると、ワイヤレスシステムが内蔵されておりシールドが不要です。付属のトランスミッター(送信機)をアンプの本体に挿して充電しておき、使う時はこれを抜いてギターに挿して使う仕組みなんですね。(もちろんシールドでの接続も可能です。)

充電中の『KATANA-AIR』のトランスミッター

KATANA-AIRはこのワイヤレストランスミッター周りのUXデザインがすごいです。覚えたてのUXデザインって言葉を使いたいだけだろ!って思ったかもしませんが、まあそれもある。

前置きはこれくらいにして、KATANA-AIRが自宅練習用アンプとして最強な理由の1つ目『練習時間が増える』について説明します。

理由1:練習時間が増える

まずはじめに…そもそも人はなぜギターの練習をサボってしまうのでしょうか?

人はなぜ練習をサボってしまうのか?

めんどいから。

これだわ。

いや、楽しいから弾いているギターに対して積極的に「練習めんどくせー!」なんて思うことはあまり無いとは思います。実際、一度ギターを手にしてアンプに繋いでさえしまえばこちらのもの。(どちら?)

楽しくてやめらんねー。

ですが、ギターを弾き始めるまでには『ギターを手に取る→シールドの片端をギターのジャックに挿す→シールドのもう片端をアンプのジャックに挿す→アンプの電源を入れてボリュームやEQを上げる』とわりとたくさんの手順が必要です。

微々たる手間じゃねーか!というツッコミもあるかと思いますが、この微々たる手間の積み重ねは確実にわずらわしいモノであり、これによりギターを手に取る回数が減っている事実は否めません。

KATANA-AIRはこの“ちょっとしたわずらわしさ”にアプローチしてきます。

お片付け、準備のわずらわしさが激減する

このKATANA-AIR、基本的には本体に付属のトランスミッターはギターに挿したままでOKっていう考えなんですよ。(もちろん、たまには充電のためにアンプ本体側に挿してあげなきゃだめだけど。)

ギターに挿したままでも音を出していない状況が一定時間続けば、自動的に電源が切れます。

そして、ギターを鳴らすと自動的に電源が入ります。

なにそれすごい。

アンプ上部のパネルで確認すると、トランスミッターから信号が届くと右のギターマークのランプが光ります。すると、アンプの電源も自動的に入ります。

(左)待機状態 → (右)信号を受信して自動起動

つまり、弾き終わったギターはトランスミッターを挿したままスタンドに戻し、次にギターを手に取って弾いた瞬間にアンプから音を鳴らすことができます。

すごい。お片付けも準備も不要。

お片付けはすぐにしろってばっちゃが言ってたけど、アンプに関してはお片付け不要の時代がすぐそこまできてる。

つまりKATANA-AIRを使うと…

  • ギターを持つと、アンプのスイッチを入れることもノブを回すこともなく音が出る
  • 弾き終えた後は、スイッチを切ったりシールドを巻いたりする必要がなくスタンドに戻すだけ

これらの効果によりギターを弾くことへのハードルが下がり、ギターを持つ回数が圧倒的に増えます。つまり練習時間が増えます。

続いては、2つ目の理由『機能が自宅練習用に特化している』について説明します。

理由2:機能が自宅練習用に特化している

KATANA-AIRには自宅練習に便利な機能がたくさん搭載されています。

オールインワンのアンプタイプと内蔵エフェクト搭載

KATANA-AIRには5種類のアンプタイプと50種類以上もの内蔵エフェクトが搭載されているので、練習のための音作りはアンプだけで完結します。追加でエフェクターを繋いだりする必要はないでしょう。

しかも、アンプとエフェクトの設定を最大6つまで本体に保存できるので、お気に入りのセッティングをすぐに呼び出して使うことが可能です。

スマホとBluetooth接続できる

スマホからBluetooth接続が可能であり、ワイヤレスで練習したい曲を流すことができます。

iPhoneならアンプの電源が入ると自動的にBluetooth接続してくれるので、あっという間に練習環境が立ち上がります。

この機能のおかげで、ただ音楽を聴くためのスピーカーとしても便利に使えるので、私もよく利用しています。

ちなみに友達から聞いた話なんですが…アンプの電源が入ったままなのを忘れて他の部屋に移動し、スマホでエッチな動画を見ようとしたらリビングにあるアンプから音だけ流れる事故にだけはお気をつけ下さい。

忠告したからね。言っておくが決して私の経験談ではない。友達から聞いた話だから。

電池駆動が可能で持ち運びができる

KATANA-AIRにはACアダプターが付属していますが、電池でも動きます。また、重量も2.2kgと軽く取っ手も付いています。

これで家中どこにでも持ち運びができ、同居人がいても場所を移動して練習ができますね。

これもまた、練習へのハードルが下がる特性の一つではないでしょうか。弾きたい時に、弾きたい場所でどうぞ。

オーディオインターフェイスとして宅録に使える

背面のUSB端子でPCと接続することで、オーディオインターフェイスとしての役割を担うことも可能です。これにより、KATANA-AIRで作り込んだ音をDAWソフトで録音することができます。

Windows10のPCであれば、USBケーブルで接続するだけでオーディオインターフェイスとして認識されるようになります。

DAWソフト(Studio One)に認識された『KATANA-AIR』

このように、KATANA-AIRには自宅練習において便利な機能が搭載されています。

もしかしたら既に「KATANA-AIR良いじゃん!買う買う!」と思っている方もいらっしゃるかもしれませんが、一応ネガティブな方面での思ったことも書いておきます。

それは『KATANA-AIRはあくまで自宅練習用のアンプ』だということです。

しかし…あくまで自宅練習用のアンプである

ここまでKATANA-AIRの便利な機能について説明してきましたが、KATANA-AIRはあくまで自宅練習用のアンプでありライブに使う用途のアンプではないな、と考えています。

もちろん、野外でのちょっとした演奏なんかではワイヤレスシステムや電池駆動のおかげで便利に使うことができると思いますが、本格的なバンド演奏で使う想定はされていない製品です。

そういった用途で使うためには、以下の機能が足りないと思います。

外部フットスイッチが接続できない

KATANA-AIRには、音色を切り替えるための外部フットスイッチを接続する端子はありません。切り替えには手動でパネルのボタンを押すか、アプリからの操作が必要です。

センド&リターン端子がない

センド&リターン端子がないので、KATANA-AIRの内部エフェクト配列の間に好きなエフェクターを挟むことはできません。

当然、マルチエフェクターを接続してKATANA-AIRのプリアンプ、パワーアンプを介さずに音を鳴らすような使用方法もできません。

『KATANA-AIR』のパネル

KATANA-AIRにはこういった短所もあります。

しかし、自宅での利用を想定した場合には不要な機能だと思います。これは自宅で練習する用の機材だと割り切ってしまうことも重要ではないでしょうか。

次項では、KATANA-AIRと他社のワイヤレスアンプを比較してみます。

他社のワイヤレスアンプとの比較レビュー

KATANA-AIRとよく比較検討されるであろう製品について調べました。

NUX(ニューエックス) / Mighty Air

Mighty Air

NUX(ニューエックス)

出典:サウンドハウス

こちらはKATANA-AIRより少し下の価格帯であり、大きさも小型の製品です。充電バッテリー内蔵でUSB-Cで給電、充電ができるところがすごいですね。

音も自宅で鳴らす分にはかなり良いです。10Wのアンプなので大音量で鳴らすには少し迫力不足になるかもしれません。(KATANA-AIRはACアダプター使用時で30W。)

KATANA-AIRが価格的に厳しいとお思いの方にはオススメです。

THYAMAHA(ヤマハ) / THR10II Wireless ギターコンボアンプ

こちらのアンプは友人が所持しており、弾かせてもらったこともあります。

出力は20WでKATANA-AIRより低いですが、弾いていてすごく気持ち良い音の出るアンプです。音の好みでこの製品を選ばれる方も多いのではないでしょうか。

充電式バッテリーが内蔵されていたり、本体にチューナーが付いているのも便利そう。

ただ、KATANA-AIRに比べると1万円ほど実売価格が高く、トランスミッターも別売りのため合計で2~2.5万円程度は費用がかさむと思います。

また、私が購入した時はたまたま(?)KATANA-AIRがサウンドハウスで20%ものポイント(約8,000円分)が付いてきたので、現実的にはさらに価格差を感じていました。

金銭的に余裕のある方には、こちらの製品もかなり良いかと思います。(ただ、ネットショップでは売り切れ状態が続いていますね。)

外部フットスイッチ用の端子やセンド&リターン端子が無い点はどの製品も同じです。

ということで、KATANA-AIRのレビューでした。最後に情報をまとめます。

最後に

KATANA-AIRは、内蔵されたワイヤレスシステムと付属のトランスミッターのおかげで片付けや準備が不要になり、思い立ったらすぐ弾ける『練習時間が増える』アンプです。

『機能が自宅練習用に特化している』という点やコスパ面においても、最強自宅練習用アンプだと思います。

シールドをワイヤレストランスミッターで、オーディオケーブルをBluetoothで、電源コードを電池で、と三重の意味でワイヤレス化されたシステムの便利さをぜひ味わってみてください。

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