音楽を聴いて泣いたことがありますか?涙を流した理由をSNSで聞いてみた

特撮ソングカバーバンド『海賊版戦隊セイクリッドヘキサゴン』のギタリスト、ヤマシタです。

あなたは音楽を聴いて泣いたことがありますか?

残念ながら私はありません。だからこそ、泣いたことあるという人が、どういった心理で涙を流すに至ったのか、すごく興味があります。

というのも、以前にこのような記事を投稿しました。

『音楽を演奏することが好き』な人が『音楽を聴くことが好き』な人に対して感じるコンプレックスの正体

この記事では、『音楽を聴くことが好き』な人の特徴に『音楽に対する感受性が強い』ということあげています。

その中で、このようにも記しました。

音楽を聴いて気持ちが高まる、ワクワクするという方向への感情の変化は、私にもすごくよく理解できます。しかし、『泣く』という方向に心を動かされるということが理解できません。そして、『泣く』というのはかなり強く感情を揺さぶられないと発生しない現象だと思うんです。

どうやら、音楽から私の理解できない『方向』と『強さ』で影響を受ける人種が存在するようだ。

『音楽を演奏することが好き』な人が『音楽を聴くことが好き』な人に対して感じるコンプレックスの正体

このような疑問を持っているのですが、果たして一体全体どういうことなんだってばよ。音楽で泣くってどういう気持ちなんだよ。

オレニハ、ヒトガナクキモチガワカラナイ…ナイテミタイ…。

的なクソ中二病ノリに見えなくもないが決してそういう意図はない。

一人で考えていても埒が明かないので、SNS上で、泣いたことがある人に、どういう心理から涙が流れたのか聞いてみました

たくさんのご意見ありがとうございました!

いただいた意見はすごく興味深い物ばかりでしたので、私の意見も添えてまとめてみました。音楽を楽しむ際、他の人はこんな事を感じているんだ!という参考にしていただければと思います。

音楽で人が泣く理由をSNSで聞いてみた結果

これから紹介するのは、私が友人からTwitter、Facebookでいただいた意見です。それらをいくつかのパターンにわけてまとめてみました。全員に許可を得たわけではないので発言者の名前は伏せてあります。

自分の経験、またはドラマやアニメのシーンを音楽(歌詞)と重ねて泣いた

自分の経験や感情を歌詞に重ねて泣いたのが多い。後はその曲とアニメドラマのシーンと重なって泣いてしまうとか。

過去に音楽に限らない衝撃があって、そのイメージを音楽を媒体にして伝わった時かしら… その衝撃は今は体験できない懐かしさ、寂しさとか色々あるし、不確実なものだけど。

自分の場合は、見てた90年代のドラマやアニメの曲が本編の世界観と曲の歌詞が具体的にマッチングやイメージ出来ると曲に導かれた感じがして、グッと胸熱になって自然と泣いてしまうというか。

これらは自分の経験や具体的な映像が、音楽をきっかけに思い出されて感極まるパターンですね。

つまり、自分の経験やインプットした映像が豊富であるほど、泣くに至る可能性が上がる、ということにつながるのではないでしょうか。

楽曲の歌詞で泣いた

歌詞聞いてストーリーで泣くこともありますがその場合はあくまでストーリーで泣いているのであって、音楽が担う役割は単なる雰囲気作り程度だと思います。

『音楽が担う役割は単なる雰囲気作り』か、なるほど。ここまで割り切って言ってくれると非常にシンプルでわかりやすい。

歌詞は楽曲の一部ですが、小説やドラマに近い性質があります。『歌詞で泣く』と『音楽で泣く』では少しニュアンスが変わってしましますが、泣ける程の歌詞に出会えるってすごいことですよね。

アーティストへの尊さで泣いた

ライブの場合は好きな歌をアーティストが歌っている視覚的な感動も相まって泣く事がある。

X Japanのライブ見たときは何故かわからないけど、えげつないぐらい号泣しましたw

これらは、アーティストへの尊さで泣いたパターンですね。

この境地に至るには、そのアーティストが持つ物語、要はアーティストの歴史や背景への知識と理解が必要になってくると考えられます。

気持ちが下向きになっている時に泣いた

僕が曲を聴いて泣いてしまう時は、自分の1番悲しい出来事があった時にどうすれば良いかわからなかった気持ちを曲とバンドに解放されたような感覚で泣いてしまう事が多いです!

泣いたことあるけど、それって結構ストレス溜まって病んでる時に多い気がしますよ。そういう気持ちの時に生のライブとか見たら結構くるものが合った気がします!ということは、メンタル安定してるようなタイプの人は別に泣かんし泣く必要もないのかと思ってる!笑

心が弱っている時、誰かが救いとなる言葉をかけてくれたことで涙が流れた、という経験をお持ちの方は多くいらっしゃるのではないでしょうか。その助けてくれる“誰か”が音楽だったということですね。

メンタルが安定してたら泣く必要はないって意見もすごくおもしろい。

衝撃的な音楽と出会って泣いた

私はびっくりして泣く、みたいな、、、ジェットコースター乗ってどわーってなって泣く、というのに近い気がします。あるいは幸せすぎて泣く、に近いパターンもあります。こんな凄いものに触れられているなんて、、、という心理かも。

車を運転する回数が少ない人は、事故も起こしにくいのと同じで、、、「音楽を聴くのがそこまで好きでないから泣けないし楽しめない」ではなく、「泣けたり楽しめたりするような音楽に出会うほど、音楽を聴く量が多くない」が先なのではないかと少し思いました。

個人の感受性というよりも、単に数の問題で、衝撃的な音にまだあたってないのでは、という説。

正直、この気持ちがわからんからこんな文章を書いとるわけですよ。ほんまにそんなことあるんか?っていう。

単に音楽を聴く量が足りていないから説にもあまり納得できない。そこまで隠れとる物なんか?

ここからは私の考えですが、“衝撃”に出会うかどうかというよりは、“衝撃”を受け止めることができる準備ができているか、が重要なのではないでしょうか。

その音楽が衝撃的かどうかの判断には、音楽的な知識と理解が必要だと思います。さらに、面積を求める方程式のように、高さ【=積み上がる知識と理解】に、幅【=聴いたことのある音楽の数(経験)】が掛け合わさることで、自分の音楽的な領域(教養)が広がります。そこまできて初めて衝撃的な音楽に出会うことができる、または衝撃的だと感じることができるのではないか、という考えに至りましたが果たして。

意図的に泣いた

私は結構簡単に泣きます。一時期はそのハードルを下げるよう意識していました。同じものでもそのぐらい感情が動かされた方が得なのでは?という考えです。

マジか!?コントロール出来るものなのか!?でも音楽で感情を動かされたい!そのほうが人生楽しそう!って意見にはすごく賛同。

だからこそ泣ける人が羨ましかったりします。

アイカツおじさん「アイカツは泣ける」

アイカツ!がネトフリかアマプラに入ったら見ます。

結局、音楽を聴いて泣くってどういうこと?

皆様の様々な回答を得て私なりに考えた結果…

音楽を聴いて泣いた経験のある人は、音楽的な教養がある、感受性がすごく強い、の両方の要素を持っている、もしくはどちらかが突出しているのかな、と思いました。(言葉にするとすごく普通のことなんですけども。)

そして、それらは圧倒的な知識と理解・経験に裏打ちされた感情からくる現象なのかな、と考えています。

音楽的教養=知識と理解×経験

前述の通りですが、音楽で泣くには“音楽的教養”が必要だと考えます。

この音楽的教養を身に着けるには、高さ【=積み上がる知識と理解】が十分に備わった状態で、幅【=聴いたことのある音楽の数(経験)】を広げていくという掛け算の必要がありそうです。

つまり、知識と理解によりアーティストや楽曲の何が面白くて何がオリジナリティで何が泣けるほど尊いのか、ということを理解した上で、たくさんの音楽を聴く経験を積んでいけば、いずれ泣ける楽曲やアーティストと出会えるのではないでしょうか。

感受性の強さ=インプットとアウトプットの変換効率の高さ

そもそも、感受性が強いとはどういうことなのでしょうか。

例えば、同じ映画を見ても泣く人と泣かない人がいます。その違いは何なのか。それは映画という一定の情報から、その人がどれだけ脳内で物語を膨らませる事ができる(=感受性が強い)かだと思います。

いわゆる“泣ける映画”ってのは、泣くための情報が多く含まれている映画です。だからたくさんの人を泣かせることができます。

しかし感受性の強い人は、一般的には泣くための情報量が少ない映画でも脳内で物語を膨らませることにより、泣くことができます。

そして、音楽は映像に比べると圧倒的に情報量が少ない。

感受性の強い人は、その少ない情報量から脳内で物語を膨らませて泣くことができるのではないか、ということです。

このインプットからアウトプットへの変換効率こそが“感受性”の正体なのではないでしょうか。

じゃあその感受性を高めるにはどうするのか?という話になると、音楽に限らない経験の積み上げにより、自身の共感性を高めていく必要があるのかな、と。音楽を聴いて泣くためには、泣くということに対する共感性を高める経験値が必要なのではないでしょうか。

最後に

長々と文章を書いてしまいましたが、皆様の意見を聞けて本当に楽しかったです。

音楽を聴いて泣く必要があるのか?と言われたら、もちろんそんなことはなく、人それぞれ自分なりに音楽を楽しめれば良いと思います。

しかしながら、泣ける人をちょっぴり羨ましく思ったりもする人は、参考にしていただければ幸いです。

あと、アイカツ見なきゃ。

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