GT-100愛用者が『BOSS GT-1』を使ってみて感じたこと

特撮ソングカバーバンド『海賊版戦隊セイクリッドヘキサゴン』のギタリスト、ヤマシタです。

長年BOSSのGTシリーズを愛用しており、現在もGT-100をメインのエフェクターとしています。→現在はGT-1000を使用しています。新作となるGT-1も購入してライブで何度か使用してみました。

本記事では、実際に両機を使ってみて感じた違いをまとめてみます!

GT-1の特徴

まずは、GT-1の特徴について記します。

各所で絶賛されているGT-1ですが実際めちゃくちゃ良いです。え、この大きさと金額でGT-100と一緒の音が出るの?ってのが初めの感想ですね。音質はほぼ同じです。

GT-100と比較した際のGT-1の強みはこの3点です。

  • 軽い
  • 安い
  • 電池で動く

表にするとこんな感じ。

項目GT-1GT-100
重量1.3kg4.8kg
サウンドハウス価格(税抜・オープン価格)¥18,500¥45,000
電池駆動対応非対応
GT-1・GT-100の比較表

圧倒的軽さとコスパと便利さ!

ただ、勘違いしてほしくないのは、あくまでGT-1はGT-100の廉価版であり、GT-100の方が多機能な上位製品であるってことです。GT-100からいくつかの機能が削られています。

一言でいうなればGT-1は…

価格と重量を大幅に抑えて機能を削った電池でも動くGT-100

ですね。(一言じゃねえ。)

”機能を削った”とは言うものの、マルチエフェクターとしてコアとなる部分は削られてないので十分実用に耐えられます!実際、アンプや歪みのモデリングの数は全く一緒のようです。

GT-1とGT-100へ比較で便利に感じたポイント

GT-100と比べたGT-1の長所として、2点記します。

荷物がギターケースに全て収まる

GT-1を使って感じた最大の恩恵はこれ。これが思った以上に快適。

ポケットの大きいギターケースならすっぽり収まるので、両手がフリーの状態で移動できます。

ギターケースに収まるGT-1
ギターケースに収まるGT-1

ちなみに、写真のギターケースはこちら。ポケットがかなり大きいので、GT-1以外にもいろいろ入ります。また、セミハードケースで丈夫なのもオススメポイントです。

コンセントがなくてもOK!

野外でのライブやイベント事での余興など、電池で動かせたらな…って場面は結構あります。普段のライブでACアダプター忘れてもなんとかなる!

GT-1とGT-100の比較で不便に感じたポイント

GT-1はGT-100に比べると、機能が削られ、端子やスイッチの数などが少なくなっています。

パッチ内でのチャンネル切り替えができない

GT-100ではエフェクト配列中にチャンネルA・チャンネルBが存在し、それぞれのチャンネルにアンプを配置してシームレスに切り替えたり、ミックスして鳴らしたりできましたが、GT-1にはチャンネルがなくアンプは1台しか配置できません。

対策として、CTLペダルへのアサインでアンプモデルの切り替えは代用できそうですが、設定が複雑になる上に1つしかないCTLペダルをそのために使ってしまうことになります。

私はそういった必要がある場合、割り切ってパッチを分けて対応することにしています。パッチ切り替えの際の多少の音切れと、1曲で使うパッチ数が増えることに目をつぶれば問題ないはず!

コンプ・EQ・コーラスがFXの中にまとめられている

GT-100では単体のエフェクトだったコンプ・EQ・コーラスがFX内にまとめられてしまいました。つまり、同時使用できるエフェクトの数が少し減っています。

FXの数は2つなので、コンプとコーラスとEQを同時にかけるという使い方はできなくなっています。

クイック・セッティング機能が無くなった

意外と不便だったのがこれ。GT-100では、エフェクト毎に基本セッティングを作って保存しておき、他のパッチを作る際にもそれらを呼び出して流用しながら音作りが出来ましたが、都度設定を作らなければならなくなりました。

ペダルが少ないし小さくなった

軽量化の弊害として、物理ペダルの数が減っています。それにより、パッチの移動は上下に一つしかできません。CTLペダルも一つしかありません。

パッチ選択のペダルにエフェクトの操作をアサインしてCTLペダルの代わりにすることもできますが、そうするとパッチ選択の際に手動でノブを回す操作が必要になります。また、ペダルに複雑な設定をすると演奏中に踏み間違いをしそうなので、私はやっていません。

これはもう単純に外部接続でCTLペダルを増やしたり、上下へのパッチチェンジのみで演奏できるように音作りをするという対応でなんとかしています。

外部接続のフットスイッチは、こちらがオススメ。ステレオ標準ケーブルが必要ですが、コンパクトに2つのフットスイッチが増設できます。

また、ペダルが小さすぎて大き目のブーツを履いていたら踏みにくいです。ボリュームペダルも土踏まずにはまって一番下まで下げられませんでした。踏み方に少しコツが必要です。

センドリターン端子が無くなった

GT-1にはセンドリターン端子がないため、エフェクトの配列の間に外部のエフェクターを挟むことはできません。

ディスプレイが小さくなった

ディスプレイが小さいです。エフェクトの配列とパラメータを同時に表示できるGT-100のデュアルディスプレイがこんなにも便利だったんだと、GT-1を触って改めて気づきました。

最後に

GT-1の短所についても色々と書いてきましたが…もしGT-1しか持っていなくても全然やっていけるレベルにあると思います!

私は時と場合に応じて両機を使い分けていくつもりです。ライブでの演奏や直前のスタジオリハは、荷物も多いのでタクシーを使って移動してOK!と自分の中で割り切ってGT-100を。電車移動でできるだけ機材を減らしたいライブや、曲をがっつり詰める前の段階のスタジオリハではGT-1を使います。

両手がフリーの状態で移動できるのは本当に楽ですよ。ちょっと感動したレベル。

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