刑事モノ仮面ライダーの総決算【劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー 考察・感想】

仮面ライダードライブの夏映画『劇場版 仮面ライダードライブ サプライズ・フューチャー』見てきました。

TVシリーズのドライブ以上に“刑事モノの仮面ライダー”という発想が体現された映画であり、未来から来た敵が進ノ介を追い詰めるというスケールの大きな物語が刑事モノの王道を行く展開で仕上げられ、説明不足感やツッコミどころも多々あるものの熱さがそれを上回る傑作でした。

以下、ネタバレ含みます。

新仮面ライダー『ダークドライブ』新フォーム『超デッドヒート・タイプスペシャル』

まず何って、新仮面ライダーも新フォームかっこいいよ!

泊進ノ介の抹殺という命を受け未来からやってきたという、かなりターミネーターっぽいダークドライブ。進ノ介とエイジを追いつめる圧倒的強キャラ感は敵としてかなりカッコよかった。未来の仮面ライダーは変身も自立もできるハイブリッドって設定も大好き。その正体はロイミュード108なわけだが…過去と未来の108が1つに!?完全に鎌田だこれ。

そしてもう1つ圧倒的なかっこよさを見せたのが、仮面ライダー超デッドヒートドライブ。正直キーアイテムなのに突然登場したNEWアイテム『トライドロンキー』には、何だこれ?状態だった。しかし、トライドロンキーとチェイスのドライバーで変身した超デッドヒートのマッチョなボディと魔進チェイサー的に部品が剥き出しになったボディのかっこよさにやられた。話の流れ的にも急作りな感じで良い。Wでの仮面ライダージョーカーや、オーズで映司がバースに変身したように、ピンチに急遽他人のベルトで変身する展開はかなり大きな燃えポイントだ。

タイプスペシャルは猫みたいでかわいい。悟空と悟飯のセルゲームで見せた親子かめはめ波を彷彿とさせる変身シーンも良かったね~。と見せかけて、進ノ介って一回も本物のエイジとは絡んでないのか。

ところで進ノ介は、今回いきなり未来の息子の存在を知ったわけだが「おれ、まだ彼女もいないのに!」はわりとリアルな反応だと思う。うん、まず嫁さん気になるよね。

刑事モノ仮面ライダーとしてのドライブ

面子を大事にする警察上層部、上層部と現場(特状課)の対立、霧子(現場の刑事)の熱い思いが上層部を動かす、主人公を全力で援護し敬礼で送り出す、などいつもに増して刑事モノ王道感溢れる熱い展開のオンパレードに身震い。 踊る大捜査線を感じつつも、どのシーンも熱くなれて良いオマージュだった。現さんがレインボーブリッジネタでオマージュを自白したのは笑えた(笑)。

これらの展開や進ノ介の指名手配など、TVシリーズで見た場面の焼き直し…のようにも感じる部分もあったが、改めて1本の映画に詰め込むことで、すごく見応えのある内容になっていた。

今回の警察のお偉いさん役は柳沢慎吾さんでした。例の決め台詞は期待通り登場。パトカーで現場に向かいながらタバコフィルム芸しないかワクワクしていましたがそこまではなかったね。

ベルトさんの破壊と復活

1年間ドライブを視聴してきた身としてはベルト破壊はつらかったなあ。最後までベルトさんを信じる!で貫くかとも思った。偽エイジは進ノ介にベルトを破壊させるまで追い込んだわけだし、ロイミュードなのにすごい演技力。

ん、まてよ?前回の映画でもベルトさん壊れてなかったっけ?TVシリーズにもあったような…。まあ相棒のピンチは胸熱展開の王道だからなあ。

しかし、ドライブは既視感ある展開が多いのと、相棒はベルトさんなのか霧子なのか、ひいては霧子を相棒とするのかヒロインとするのかが中途半端なのが自分の中では少し引っかかっていたり。霧子が相棒!みたいなエピソードもあるけど実際の相棒はベルトさんであることが多い。ただ、Wと同じように相棒兼家族という結末はアリよりのアリ。

とはいいつつも、これだけの王道シーンを並べられた上で、ベルトさん破壊という大ピンチからの大逆転劇という最高の盛り上がりを一本の映画にまとめてくれた本作を見て、心の底から熱くならないわけがなかった。

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