カッコよすぎたカズミンの仮面ライダーグリスブリザードへの変身と覚悟【仮面ライダービルド 第46話 考察・感想】

「Are you ready?」

「出来てるよ。」

このベルトへの返事と共に、仮面ライダービルド終盤で突如登場した仮面ライダーグリスの最強フォーム、グリスブリザード。めちゃくちゃかっこいい変身だった。

 

これは完全に私の予想だが、グリスブリザードは当初の計画には無かったフォームなのではないだろうか。

おもちゃを販売する上での販促期間が短すぎるし、デザイン面でもグリスの色チェンジ+αの要素で構成されており、完全新規デザインとは言い難い。

ストーリーが進行していく中で急遽追加されたのではと考えている。

デルタをはじめとした3号ライダーは、パワーアップという面において不遇なことが多い。

フロートで一生ネタにされ続けるレンゲル(ry

それに引き替え、グリスのパワーアップした姿はTVシリーズ内で日の目を見ることができた。

ここまで築いてきたカズミンこと猿渡一海というキャラの人気のお陰だろう。

 

何故カズミンは人気キャラになり、グリスブリザードはこんなにもかっこいいのだろうか。

彼には仲間を失ったことによる大きな心の傷がある。

初めは北都の兵士として登場したが、戦争の中で、強い絆で結ばれた仲間である三羽ガラスを失った。

彼らを死に追いやったのは、現在の仲間でもあるビルドやローグだ。

しかし彼は、それを戦争の中での出来事だと割り切っている。

いや、後悔していないわけではない。

今でも夢に出てくるし、死なせたことは一生の傷だ、とも吐露している。

そして、三羽ガラスと同じ顔をした偽者を殴れなかった。

しかし、彼が戦う理由は復讐ではない。

北都に残してきたみんなを守るため、戦争を終わらせるため、エボルトを倒すため、そして愛と平和のため、複雑な想いを抑え込んで戦っているのだ。

戦う理由に芯があるやつはかっこいい。

 

そして彼はいつも本気だ。

ビルドやクローズのパワーアップに追いつくため、自ら危険なネビュラガスを注入されまくる。

(北都の人間っていつもガス注入されてるよな。)

「お前に何かあったら、俺達が悲しむ。」と戦兎に言われようとも、愛と平和のために自己犠牲の道を突っ走る。

地下アイドルにもギャグにも全力だ。

クールな振る舞いから一転、本気でみーたん絡みのギャグシーンに没入してくれるのだ。

全力で生きるやつはかっこいい。

ヒゲ、てめえはTシャツばっか選んでないでちょっとは見習え。

 

そして最後に、複雑なビルドのストーリーの中でグリスの物語は非常にわかりやすい、というのも大きなポイントだと思う。感情で理解できるのだ。

 

「Are you ready?」

「出来てるよ。」

これは愛と平和のために戦う覚悟に対してだろうか?それとも死への覚悟だろうか?

どちらにしろ、第29話で戦兎達と共に戦うと決めたあの時には既に出来ていたはずだ。

ビルドドライバーのこのセリフは、この時のためにあったといっても過言ではない。それくらいグッときた。

 

次回、第47話のタイトルは『ゼロ度の炎』。

凍りつくボディとクールな性格の中に燃える炎。心火を燃やすグリスブリザードを表現する最高の題名じゃないか。

死なないでカズミン!

 

ちなみに、スクラッシュドライバーを購入してグリスのパワーアップを熱望していた私の友人は、グリスブリザードがビルドドライバーだったので悲しんでいた。

 

※追記:最終回の考察・感想を書きました。

過去改変の代償と救済【仮面ライダービルド 最終回 感想・考察】

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